はじめに
あれ、鍵かけてきたっけ?
ドア、ちゃんと閉めたっけ?
私は結構心配性な性格で、旅行へ出発したその日の移動中に、「あれ、鍵をかけたかな?(閉めたかな)」とかなりの高確率で心配になるのです。
「鍵をかけ忘れたかも」という不安だけでなく、「火の消し忘れ」「エアコンのつけっぱなし」という不安も私はよく感じる方です。
また、「鍵をかけ忘れ」、空き巣に入られるのでは、と想像が膨らみ、不安になる人もいるでしょう。その確率も気になるところです。
家を出る前に確認すればいいじゃん…と、おっしゃりたい気持ちは分かります。
朝早く家を出たり、電車の時間を気にしたり、別に意識を取られている時もありますし。
この不安は多くの人が経験するものです。
・ 鍵をかけ忘れる不安の原因を脳科学と心理学の観点から説明
・ 閉め忘れないための対策ご紹介
・ 習慣化することで、あらかた90%は安心する!
なぜ鍵をかけ忘れたか不安になるのか?
脳科学的な視点
脳の動きには「短期記憶」と「長期記憶」があります。
短期記憶には一時的な記憶や情報をキープする機能があり、長期的記憶は重要な情報の長期保存という機能があります。
家の鍵をかけるという日常的な行動は、自動化されたルーチンとして行われることが多く、
その経験が積み重なっていくと徐々に、短期記憶に依存することになります。
なので、「鍵をかけ忘れると思うことは仕方がないこと、人間として当然なことなのだ。脳の仕組みとして当たり前なのだ」とまずは思って良し、なのです。
短期記憶の脳がルーティンとして記憶して慣れてしまうと、もう自然行動となって、99%鍵をかけてくれるのです!すごいですね。
しかし、急いでいたり、ストレスがかかっていたりすると、短期記憶の機能が低下し、鍵をかけたかどうかの記憶が曖昧になることがあります。
心理学的な視点
心理学では、不安はしばしば「過去の失敗経験」や「完璧主義」から生じるとされています。
例えば、過去に鍵をかけ忘れた経験がある人は、その再発を恐れて不安を感じやすくなります。
また、完璧主義の人は「鍵をかけ忘れることがあってはならない」と考え、
その結果、過度な不安を感じることがあります。
そうなった場合の不安対策には、「大丈夫、大丈夫」と自分に声をかけてあげると、マジックワードになります。
実際の鍵のかけ忘れで空き巣に入られる確率は?
とはいえ、実際の鍵のかけ忘れで空き巣等の被害にあっている家はかなりあるようで、日本では、警察庁が犯罪統計を毎年発表しており、空き巣(侵入窃盗)の件数は全体的に減少傾向にあったようですが、2023年ごろから増加傾向にあるようです。
2023年の統計では、侵入窃盗(住宅への空き巣、事務所荒らし、忍込み等)被害は全国で約6万件ほど発生しました。
1日48件の割合で空き巣に入られているようで、特に一戸建てはマンションに比べ、約30%も多くなっており、その被害は止まらないようです。
空き巣に入られる確率は、仮に日本の世帯数(約5,000万世帯)を基準とした場合、単純計算で年間約1,000世帯に1世帯(0.1%)が侵入窃盗被害に遭う確率となります。
ただし、これは平均値であり、地域や住環境によって大きな差があります。
結構な確率と言えるのではないでしょうか。
空き巣の発生確率を高める要因
空き巣はターゲットを選ぶ際、リスクが低く効率的な場所を好む傾向があります。
以下の要因が被害に遭う確率を高めます。
無施錠の窓やドア
空き巣犯は「無施錠」の住宅を狙うことが多いです。警察庁のデータによれば、住宅侵入窃盗の約50%以上は 「無施錠」の場所から侵入しています。
留守が目立つ家
長期間留守にしている家(新聞や郵便物が溜まっている)や平日の昼間に人がいない家(共働き家庭など)
こういった住宅は空き巣に狙われやすいです。
立地や周辺環境
- 人気(ひとけ)が少ない住宅地や、死角が多い家
- 駅近の賃貸物件(出入りが多く不特定多数が行き来する場所)
防犯対策が不十分な住宅
防犯カメラやセンサーライト、補助錠がない家は狙われやすくなります。
一戸建て vs 集合住宅
一戸建て住宅は、侵入経路が多いため空き巣に入られる確率が高い傾向があります。
一方でマンション・アパートは高層階やオートロックがある場合、リスクが低減されます。
空き巣の確率を下げ、不安を解消するための対策
指差し確認をする!
私がよくする行動です。これは工場等の危険物を扱う場所や、安全を第一に考えている場所で使う動作確認です。
鍵をかけた、という事実に対し、例えば玄関前で、声を出して「鍵かけた」と言い、鍵穴に向かって指をさし、「鍵良し」と声を出します。
そうすることで、脳がしっかりと覚え、無意識ではなく、意識的に「鍵をかけた」と心の奥まで入り込みます。
写メを撮る!
上記の指差し行動と合わせて行っていただけるとさらに効果を発揮するのですが、
鍵をかける様子を(鍵を刺した状態)写メで撮影すると、後でかけ忘れたかなと思った時に写真を見て、「あぁ、かけたな」と安心することができます。少々面倒ではありますが、心配性の人には劇的な効果を発揮します。
また、火の消し忘れ等もコンロのスイッチを写メに撮ると安心します。
ストーブの消し忘れ回避には、コンセントを外した写メを撮る等で対策します。
施錠の徹底
当たり前ではありますが、出かける際には必ず鍵をかける・窓やベランダの補助鍵を活用する
防犯設備の導入
- 防犯カメラやセンサーライトの設置
- 防犯フィルムを窓ガラスに貼る
- 複数の鍵(ダブルロック)を使用する
留守に見せない工夫
- 長期間留守にする際は新聞や郵便を止める
- タイマー付き照明を活用して「在宅」を装う
近隣住民との連携
近所との付き合いを大切にし、怪しい人物や不審な行動を共有し合うことが有効です。在宅中にも、郵便配達員を装い、間取り等をチェックする人もいますので、記憶にない荷物配達は断る、家の外に置いてもらう、等、徹底するようにしましょう。
まとめ
意外に「鍵をかけ忘れた」と出かけてしまった後に思っている人は多くいます。
私もよく思う方で、鍵の確認をしに、昼休みに会社から家まで帰宅して確認したこともあります(汗)
この前の旅行の時も急に思い出し、不安に襲われたことでパニックになりそうな時もありました(汗)
でも全部、結局は鍵はかかっているものなのです・・・。
メンタルヘルス的に思い悩みすぎておなかを痛めたりしないように、自分へマジックワードをかけてあげたり、写メを撮る等の行動を普段から取り入れることがまず第一かなと思います。
鍵の閉め忘れによる空き巣にも気を付けながら、安心して外出できるような環境を整えていきましょう。
指差し確認や写メを撮る等のルーティンを習慣化するまではめんどくささもありますが、
習慣化することで、私の経験から、大体90%の安心感を得られることをお約束します。
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