ネットワークビジネスとは?報酬システム・対人関係に影響するビジネスモデル(MLM)。断りたい時の対処法紹介。

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ネットワークビジネスとは?(MLM)

ネットワークビジネスというものをご存じでしょうか。

ネットワークビジネス(マルチレベルマーケティング=MLM、以下MLMと表記)は、一般的な小売業と異なり、個人が販売員となり、商品やサービスを直接販売しながら、新たな販売員を紹介することで報酬を得る仕組みのビジネスモデルです。

鍋のアムウェイ、ニュースキン、ハーバライフなどが代表的な企業として知られています。

ネットワークビジネス(MLM)の場合、製品の流通は会員の口コミで販売していくので、広告宣伝費がかかりません。

MLMの中で売られている商品(化粧品、食材…)は、会社から会員に直接配送されるので、問屋や小売業者にかかる中間コスト(広告宣伝費)がいらないので、その分のコストが削減され、安価で購入できる(と感じる)という説明です。

実際にかかるばずだった広告宣伝費などのコストで、製品の値段を安くしたり、より良い製品を作るための研究・開発費にあてられています。

全く別世界の話かと思っていましたが、知り合いからこの「ネットワークビジネス」という言葉を聞き、実際にその誘いがかかった実体験を元に話していきたいと思います。

ネットワークビジネスの報酬の仕組み

直接販売の報酬

販売員は、自身が直接販売した商品の売上から一定のマージン(利益)を得ることができます。通常、小売価格と仕入れ価格の差額が利益になります。

紹介による報酬(ダウンラインの構築)

ネットワークビジネスでは、販売員が新しいメンバーを勧誘し、そのメンバー(ダウンライン)が商品を販売すると、一部の報酬が上位の販売員(アップライン)にも支払われます。

ボーナスとインセンティブ

企業によっては、一定の売上を達成した販売員に対し、ボーナスや特典(旅行、車、ランクアップ制度など)を提供する仕組みを導入しています。

ねずみ講とMLMの違い

ねずみ講とネットワークビジネス(MLM)は混同されがちですが、明確な違いがあります。

ねずみ講とは?

ねずみ講は、法律で禁止されている違法なビジネスモデルです。主な特徴は以下の通りです。

  • 商品やサービスがない、もしくは形だけのもの
  • 参加者の紹介料(入会金)だけが収益源
  • 後から参加するほど不利になる構造(必ず破綻する)

覚えておかねばならないことは、ねずみ講は犯罪です。

MLMとの違い

  • 商品やサービスの販売を伴う
  • 報酬の主な源泉が商品の売上
  • 法律で認められている(ただし規制あり)

ねずみ講は単なる資金の再分配に過ぎず、最後に加入した人が必ず損をする仕組みですが、MLMは適切に運営されていれば法律にのっとった合法的なマーケティング手法として認められています。

ねずみ講の代表的な組織

歴史的に有名なねずみ講の事例には、以下のようなものがあります。

  • 八葉グループ(日本): 1980年代に日本で発生し、多くの被害者を出したねずみ講組織。
  • ワールドオーシャンクラブ(WOC): 国際的に展開したねずみ講で、莫大な資金を集めたが最終的に破綻。
  • ポンジ・スキーム(チャールズ・ポンジ): 1920年代にアメリカで発生し、多くの投資家を騙した詐欺モデル。
  • ナイジェリアのMMM: ロシア発祥のMMMがナイジェリアで広がり、数百万人が参加した後に崩壊。

MLMの報酬システム

ねずみ講もMLMも会員を勧誘し、ピラミッドのように組織や会員数を増やしていく点は同じですが、報酬が得られるシステムが違ってたりします。

ねずみ講では、組織の上に所属する人に対して報酬が多くもらえるシステムとなっています。他人を勧誘してその館員費の半分が自分に入り、残りの半分は自分よりも上位のメンバで分配されます。そしてどんなに会員を増やしても上の上位メンバを抜かすことはできず、報酬は増えるどころか会費のみを支払い続ける構造となっています。

MLMは、紹介で人を紹介やせば増やすほど報酬が増え、ランクのグレードもアップし、会費はゼロ、人によってはプラスで収入を得られるようになっています。

MLMは違法ではありませんが、注意は必要です。


  • 勧誘の仕方など、法律による厳しい規制が設けられており、気軽に取り組むと法を犯すことになる
  • ネットワークビジネス自体のイメージがあまりよくないため、人間関係ではトラブルとなりやすい

次項から実体験を元に、上記のチェックポイントに関してなぜそう思うのかも合わせてご紹介します。

「LINK」というネットワークビジネス(MLM)

ネットワークビジネスへのお誘い

知り合いとお茶していたところ、大人数(500人)で「この前、キャンプに行ってきた」「ゲレンデでスキー滑ってきた」と話し始め、そんな大きな組織とは何か、と聞いたところ、その時ははっきりコミュニティの名前を言わなかったが、キャンプやスキーで知り合った人から、「化粧品を買ったり、野菜を買ったりしている、知らない商品を知らない人から買うのはちょっと信頼できない」と言っており、どうやら市場に値幅が出ていないものを、人のツテから購入しているようでした。

興味があるなら話だけでも聞いてみない?

というのが彼女の伝え方でした。

説明会があると聞いて、ちょっと身構えながら説明会に参加してみました。

そして知り合いの口からも「ネットワーク」という言葉が出たので、確信しました。

株式会社LINKという会社で、2023年で4000人もの会員さんがいらっしゃり、これを将来的に10万人規模のネットワークにしていく、という話でした。

説明会は1時間、最初の30分で会社概要説明、コミュニティでできること、コミュニティの種類(オフライン、オンライン)…キャンプはもちろん、趣味、マルシェ、婚活、友活、ビジネススキルアップセミナー等、社会人サークルみたいな形で運営されています。

参加資格は、入会金(9700円)、月会費(7700円)を払い、自分の事業をプロモーションしたい人、ビジネス仲間のがほしい人、出会いがほしい人、ビジネススキルを上げたい人、副業したい人、色々います。

一人の会員を紹介すると会費が1500円安くなり、紹介し続けるとゼロになり、場合によってはプラスになるので、ちょこっとした副業になる。


紹介人数によっては、職位がもらえたり、普通の会社の福利厚生のようなベネフィット(家賃補助等)がもらえる。

説明会では事業者側(個人事業主)がネットワーク内で仕掛けることができるメリットをたくさん話していた。

そういった方にとってはMLMはメリットが大きく、先行利益としての収入があるかと思います。特に集客をしたい人にとっては、うまく場を活用することができればメリットは多いかと思いますが、

ただ、この場で活動しなくても、この4000人対象にしなくても、自分の事業や副業はどこでもできると思います

私が会った知り合いも自分で事業をしており、一人でも紹介し、その人が会員となれば、ネットワーク内でのポジションを上げることができる。

自分のブランド力を上げていくにはコミュニティ内で昇格していく必要があります(自分のランキングを上げる)。そうすればコミュニティ内の大きなイベントで自分の事業の内容を大きな場で宣伝できる/してもらえます。

そうなると、宣伝をした後、自分が開催するセミナーとかで何百人規模の集客が可能で、がっぽり収益がでるわけです。

なんかちょっと微妙。

自分のビジネスを宣伝するために、このコミュニティで自分の友人達を会員になるよう勧誘し続け、中のポジションを上げる必要がある、そうすれば収益化できる、という流れ。

なんかそれ必要?コミュニティ関係なく営業活動すればいいんじゃない?って思う。

時間の無駄じゃない?って思います。

自分の対人関係の信頼を失う

あと、ひとつ大事なこと。

ネットワークビジネスは社会的信用が低く、自分がお金をもらうために自分の友人や家族を勧誘する、ということははっきり言って喜ばれません。

販売や勧誘を優先しすぎると、信頼関係が損なわれることがあります。人間関係が壊れるリスクが高まります。

人を紹介する=自分に報酬が入る、という方程式は、信頼ある関係だとすぐに崩壊する可能性があります。

人が「婚活したい」「仲間がほしい」という理由から、ネットワーキングビジネスの組織に勧誘する、説明会に勧誘する、というのはちょっと違うんじゃないか、と思うのです。

中には大勢の仲間と一緒にキャンプを楽しむなら、人を紹介して報酬を得る、ということは考えず、会費を払って参加するということで良いのではないでしょうか。

この説明会、コミュニティで楽しむ、より、報酬をいかに多くとれるか、という話がメインでした。

私は翌日、入会をお断りしました。

これまでの人間関係をお金にかえられているようで、ちょっと残念にも思いましたけどね。

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ネットワークビジネスに誘われた時の断り方

相手をリスペクトしつつ、自分は興味がないという態度を出す

相手が入会し、活動していることを否定せず、自分には入会する意思がないことを伝える。

「そんな活動もしているんだね。私はそういったビジネスやコミュニティには興味ないなぁ」

以前入ったことあるけど、自分には合わなかった

市場に出回っていない化粧品や商品を以前別のネットワークで買ったことがあるけど、自分には商品が合わなかったことを伝えます。

副業が禁止されている

自分に本業があれば、今の会社は副業が禁止されていることを伝えます。

強要はできませんよね。

連絡先をブロックする

中には熱心に勧誘する人もいます。お金を目の前にすると人間関係なんて関係ない、と思って執拗に迫ってくる人もいます。

そんな人の連絡先はブロックした方が良さそうです。

専門機関に相談する

相手からの執拗な勧誘が止まらなかったりした場合、周囲に相談しましょう。ひとりで抱え込まないことです。

専門機関や業界団体、ネットワークビジネスの会社に相談を持ち込むこともできます。

電話やメールでも対応しているはずです。

出典:全国の消費生活センター等_国民生活センター

出典:消費者窓口をご活用ください | 一般社団法人 全国直販流通協会

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